感覚と記憶

記憶が捨て去った想い出香りが連れてきた場所そこにあったふたりの欠片想い出が拾い集めた記憶触れた指先に残る温もり肩に伝わる安らぎ遠くの記憶がその場所に近影を残している流れた想い出がその場所で結晶化したこの公園が楽園だった記憶を 金木犀の香りが甘かった季節を 想い出が錆びても香りがこの公園が二人で座ったベンチが彩りを与えてくれる消えてしまった息遣いは公園の中に閉じ込めたんだ