家路に探す明滅

ニットの綻びに刺す風が痛い

ぼうっと滲む秋月が
雲間から覗き
鈍く世相の埃に反射して
分散する

電車が線路の継ぎ目を踏む音
閃光灯が照らす身過ぎの影法師 

警報音が渡る向こう岸に
追いたてる

家路に見当たらない星を探して明日を願い
時世を跨ぐ


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ケイティー

日常の風景を″詩″として切り取り、綴る世界