通過儀礼

あの日の想い出が
濁りと共に苦味となって
鼻を抜ける仮初めの宵

薄灯りが肌を撫でるように
甘く照らす

灰色の道徳率は
自然法則となって
透過した

重なりあう罪が
根のない華を咲かせ
散りゆく罰にこの身は
脱け殻となる

成熟の毒が
清廉を凌駕して濁り
苦味を覚えた

あの日の想い出

0コメント

  • 1000 / 1000

ケイティー

日常の風景を″詩″として切り取り、綴る世界