傷追い鳥

羽の折れた鳥は
かつて見た星の距離に
泪ひとつ

廻る波紋に歪む
悲しみを虚ろに眺め
揺れる星屑を啄む

かつて見た距離の夜空を泳いで
探した月は
傷のような朔

片羽で湖面を叩き
再び羽ばたかんと
満天を仰ぐ

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ケイティー

日常の風景を″詩″として切り取り、綴る世界